YesかNoか
日本語では、否定疑問文、たとえば「満足ではないのですか?」への返答は、「いいえ、満足です」または「はい、満足ではないです」である。これに対し、英語では、ご存じのように、 « Aren’t you satisfied? »の返答は « Yes, I am satisfied. »または « No, I am not satisfied.»となっている。つまり、「はい」、「いいえ」、 « Yes »、 « No »の対応がひっくり返っている。ちなみにフランス語やドイツ語なども、英語的である。
そういえば、むかしロシア人の同僚と英語で議論をしていると、「アレ?」と思うことがあった。よく聞いてみると、ロシア語では、否定疑問文の答え方が、英語的ではなく、日本語的であり、彼らは、英語でも、ロシア語的に(日本語的に)答えることがあることが分かった。
私の知人や友人のロシア人は私と同様高齢者になっているので、直接ウクライナの戦争に巻き込まれることはない。しかし聡明で西側のメディアにも接している彼らは、現在の悲惨な戦争状態に、心を痛めていることであろう。早期に戦争が終結することを願う。
家でこのYes/Noの話をしたら、妻が「あら、あなた、ずっと英語的に答えているわよ」と宣う。むかしの職場の関係で、海外生活が長く、帰国してからも英語を使う機会が多かったせいもあるかも知れないが、たんにボケているからであろう。