脱・機械翻訳のすすめ
機械翻訳といえば、一昔前は、珍妙な訳文が物笑いの対象でしたけれども、近年精度が向上し、広く使われるようになっています。機械翻訳の長所は、速度と価格です。無料のものもあります。しかしながら、翻訳者である私からみますと、次のような問題が残っています。
- セキュリティ(無料の機械翻訳では、情報が社外で利用される)
- 訳ブレ(一つの単語に対して、複数の訳語をあてる):数十%
- 訳抜け(訳されていない単語、句や文章):数%
- 誤訳(原文の反対の意味の訳文など):数%
- 不自然な訳語や訳文:数%から数十%
したがって、社外に漏れても差し支えない資料を、安価に手っ取り早く、社内の参考程度に訳するためなら、機械翻訳でも問題ないのですが、機密情報や、誤りが許されない、社外に出す文書の翻訳には、機械翻訳は使用しないことをお勧めします。